看護師の仕事には、重症心身障害者や重症心身障害児の看護もあります。ただ、重症心身障害児は一般的な看護ケアとは異なる特殊性があり、その特徴をよく理解した上で看護を行うことが大切です。

例えば、重症心身障害児の中には、言葉を使ったコミュニケーションができない子供もいるため、通常とは違う方法でコミュニケーションを取る必要があります。そのため、看護師として重症心身障害児看護を行う場合は、まずはその特殊性を理解する研修に参加し、看護をする上で重要になるコミュニケーションのとり方から学ぶことでケアが行いやすくなるでしょう。言葉による意思疎通ができない重症心身障害児でも、顔の表情や身体の動きを見ることでコミュニケーションを取れることがあります。

また、重症心身障害児は呼吸器感染症や疾患、消化器疾患やてんかんなどの合併症を起こしやすいため、細心の注意を払ったケアが求められます。特に、重症心身障害児のてんかんの合併は非常に高いことが知られています。重症心身障害児看護をする時は、それらの合併症を起こさないためのケア、症状を持っている子供をケアする知識と技術向上をしていくことが大切です。
ちなみに、重症心身障害児が入所する施設では、介護福祉士や保育士など様々な専門家もケアにあたりますが、重症心身障害児はケアが難しいこともあり、看護師のニーズは高い傾向にあります。これから重症心身障害児施設への転職を考えるのあれば、働きながら看護の知識や技術を磨いていくというのも一つの方法です。